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2012年10月2日火曜日

藤野邦夫訳の「ガンに打ち勝つ患者学」を読む

1999年の本で、古い。著者もアメリカ人でどんな人かは良く分からないが、有名な帯津先生が序を書いていること、例の藤野さんが訳していることから、読んでみた。

原題は、「がんになったらやるべき50の項目」(Cancer: 50 Essential Things to Do)で、邦訳とまるで違う。これをやればガンに勝てるかのようなことが表紙に書かれている(末期ガンから生還した1万5000人の経験に学ぶ、とある)が、内容そのものは常識的で、どこにも、この50をやったらガンに勝てるとは必ずしも書いてはなかった。若干商業主義の臭いのする本。

私の興味は、主に食事に関してだが、それほど突飛なことは書かれていない。例えば、

21段階: 健康な体重を維持しよう。タンパク質、特に低脂肪のものを重点的にとろう。新鮮な食品を食べよう。
22段階: 新鮮な野菜と果物、全粒粉のパン、パスタ、豆類をとろう。赤みの肉を避け、鶏肉も制限しよう。低脂肪か無脂肪の乳製品を使おう。脂肪と砂糖は抑えよう。食べたものは記録し、改善しよう。
23段階: 水を飲もう。ガン患者には脱水症状になる傾向があり、免疫機能が阻害されるので、大量の水を飲もう。
24段階: 体に悪いものをとらない。高脂肪のスナック、TVを見ながらの食事、早食い、衝動的な食欲に基づく食事はやめよう。
25段階: ビタミン、ミネラル、ハーブのサプリメントをとろう。

など、どれも当たり前と思えることばかりだった。

面白かったのは、後半の精神に関係する部分。

37段階: 病気のメッセージを理解しよう。病気になる1~2年前に、ストレスの多い出来事か変化がなかったか。深い悲しみやストレスをどう処理してきたのだろうか。気分を切り替える方法があっただろうか。有害な状況や関係を取り除けただろうか。
38段階: いまという貴重な瞬間を生きよう。過去を悔やんでばかりいるとせっかくの機会を見逃してしまう。過去のことを考えたり、後悔するのはやめよう。
39段階: 余裕をもって遊ぶ時間をつくろう。遊べばエネルギーを蓄積できる。そのエネルギーは健康に役立つ。
40段階: 治癒力を増強するため、笑おう。
41段階: まわりの人たちとの人間関係を改善しよう。どんな点を変えるべきか考えよう。
47段階: 許すことを習慣にしよう。受けた傷や過ちに関係した人を許そう。許すことは癒しになる。


ふむふむ。デーケン先生の本と共通することも多く書かれている。

こういう本は沢山出ている。昔は、がん患者の闘病記が役に立つように思ったが、末期がんを長く患っていると、がんは多く種類があり、それぞれに経験が大きく異なるのと、症状や治療法も異なるので、必ずしも参考にならないと気がついた。精神的なところについて書かれた本の方が今では役に立つような気がしている。
乳製品は悩ましい。すっぱりと止めたいが、ケーキには沢山使われているし。パンにも。お菓子にも。食べなければ良いんだが、無理だと思う。ヨーグルトは、木魚さんに教えて頂き、入れ物を煮沸消毒した容器で、豆乳カスピ海ヨーグルト作りに挑戦中。






4 件のコメント:

  1. まさぞう様、おはようございます。
    まさぞう様が読んでいる本、ここで拝見して私も読んだ気になっております・・・
    食事に関しては私も大変興味があります。ホルモン剤や抗がん剤でPSA数値が落ち着いているのなら考えなくても済むのでしょうけど・・・・
    色々と検索してますと、癌というのは、やはり、食事やストレスが大きく関係しているのだと思いました。(勿論、食事やストレスなど全く関係ない癌もあるとは思っていますが。)
    特に、前立腺や乳がんのようなホルモン性の癌は、食事の影響が大きく関係していると言われてますよね。
    私の父は、今、前立腺癌D2で戦っていますが、母も、3年前に乳がんになっています。(手術をして今のところ転移はしていません)
    昔から、結構贅沢な食生活を送っていたのも少しは関係してるかな?と思う事があります。油物、肉、外食、結構多かったと思います。
    今は、少しでも、がん細胞を死滅させる効果のある食べ物などに賭けてみたいです。高価過ぎるサプリメントは、父も好んでいないので、食物などで調べています。
    他の方のブログで、白ウコンと、馬ぶどうが良かったのでは?というのを見て、今、気になっています。
    父にあれもこれもと勧めても嫌な顔をされそうですので、考えてしまうのですが・・・
    ヨーグルトは、確かに乳製品ですが、食べたほうがいいと思っています。R-1というヨーグルトが、がん細胞にもいいという記事を見て、毎日食べてもらっています。効果が出てるとは思いませんが、リンパ球は高く、免疫だけは高いようです。
    豆乳は前立腺癌にもいいようですので、豆乳カスピ海ヨーグルト良さそうですね! 

    えつ

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  2. えつさん いつもありがとうございます。

    がんは、①に遺伝子、②に生活習慣、③がストレスといわれていますので、食生活の影響は大きいと思います。

    がんと牛乳については、「乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか」というアメリカ人が書いたかなり衝撃的な本があり、乳製品(牛に与えられたホルモン剤が特に)が乳がんの原因になっていると主張しています。前立腺がんにも影響がある可能性もあり、この本を読んで、私は牛乳を飲むのは止めました。ヨーグルトだけが悩ましいところです。薬の副作用で、お腹がごろごろするので。

    もしご関心がおありでしたら、是非ご一読してみてください。

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  3. まさぞう様
    「乳がんと牛乳」興味深い本ですね。母も乳がんですし、姉妹も良性ですが、ホルモン系の病気にかかり手術した事がありました。
    乳製品全て断ち切る事は、難しいですが、控えるようにしないとですね。

    まさぞう様は、その後アビラテロンの治験どうでしょうか?
    8月前後のお辛い状況から比べると、だいぶ落ち着いてる感じがして、安心しているのですが・・・食事、散歩など日常生活に支障はありませんか?
    同じ薬の治験をしている父の状況ですが、開始後一回目の数値は一度がくっと下がりましたが、一ヶ月もしないうちに毎週2~5位ずつ上がっていました。
    9/20には、一週間で7も上がり、もう効いていないのかと心配してました。
    しかし、今日、2週間ぶりに検査に行ったところ、1弱しか上がっていないと連絡入りました。
    10~20近くは上がるかと思っていたので、ちょっと嬉しいです。
    体調もずっといいらしいので、やはり他の薬よりは効く薬なのかもしれませんね。来週骨シンチとCTをやる予定なので、それまでは安心していられませんが・・・
    良い時は、素直に喜びを感じていたいと思います。

    えつ

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  4. えつさん PSAは月に一度しか測らないので、数値は分かりません。体調は、筋力、体力の回復がまだまだですが、良くなっています。腰痛がまだ残っており、時々痛みます。外出がだんだんとできるようになってきました。

    「乳がんと牛乳」は是非一度お読みになることをお勧めします。私は、すっぱり牛乳を止めましたが、ケーキ、パンなどに使われるバターが悩みです。トランス脂肪酸が前立腺がんに悪いといわれているので、マーガリン使用のパンは止めていますが、となるとバターを使ったものしかありません。パンを止めるのも難しいです。

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