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2012年8月28日火曜日

年金事務所に行く

以前、このブログで、匿名の方に、末期がん患者で働けない場合には、厚生障害年金の3級に認定される可能性があると教えて頂いたので、図書館で本を借りて勉強してみたら、その通りだった。国民障害年金は要件が厳しく、2級以上でないと受給の対象とならないが、厚生障害年金は3級まであって、3級には末期がんで働けない場合も認定される可能性がある、と書いてあった。

7月上旬に、痛み、麻痺で殆ど歩くのが困難だったけれど、ネットで調べて、家の近くの年金事務所まで、とぼとぼと歩いて出向き、手続きについて聞いたところ、受給対象になるかどうかの判断は申請後医師が行うこと、却下される場合も多いこと(人工肛門など、明らかに働けない場合には対象になるが、末期がんというだけでは個別の判断となるらしい)、申請から結論が出るまで3ヶ月かかること、却下の場合には異議申し立ても手続き上可能であること、など色々親切に教えてもらった。

年金事務所は、数年前父親の相続の際にとても不親切だったのと、年金を調べに事務所まで出かけた人たちに聞いた評判があまりにも悪いのとで、恐らくは不愉快な一日になることを覚悟して行ったのだけれど、たまたまなのか、行った事務所は空いていて、対応者もとても親切だった。

一番肝心な書類は、主治医の診断書である。

主治医に、所定の申請書類に病状を書いてくれるように、7月中旬にお願いに行って、約3週間後、書類が自宅に送られて来た。開封して読んでみると、私の病状は、フルタイムで働くのに全く問題がないかのような診断書になっていた。「抗がん剤の目立った副作用なし」とある。6クール目までなら、自宅勤務なら、働けたかもしれない。1クール目から下痢が激しく、家の外で何度か失禁したこともあり、外出にはものすごく気を使っていたので、通勤できる状態ではなかった。また10クール目あたりから腰痛が出るようになり、歩行障害、麻痺もあった。客観的に見て、私の場合は、毎日混雑する通勤電車で1時間半かけて都心の事務所へ通い、フルタイムで働けたとは思えないのだが、診断書はそうなっていないので少々びっくりした。副作用は主治医も見ていたはずで、薬も出してもらい、検査も色々やった筈だけれど、医師と患者とで、感じ方がずいぶんと異なるものだと思う。

診断書の予後の欄に、「余命は数ヶ月」と書かれていたのには、一番びっくりした。使っている薬(ドセタキセル)が効いていないからなんだろうけれど、何だか釈然としない。

これを持って、年金事務所に申請に行ったのだが、書類は受理されなかった。全ての書類は揃っていたのだけれど、主治医の診断書に、一箇所だけ訂正印なしに数値を変えたところがあり、受理できないとのこと。重要なところではなく、どうでも良さそうな箇所だったが、絶対にだめとのこと。歩くのが少々辛い体だったけれど、再び主治医の病院へ行き、訂正印を頼む。診察開始の時間なのに、主治医はおろか、看護士もまだ出勤していないとのことで、窓口に提出をお願いをしてきたが、大丈夫かな。

却下確実な診断書を何度も主治医に頼むという、少々情けない事態。

さるすべりの並木道。



10 件のコメント:

  1. まさぞうさんへ
    以前障害厚生年金の件で連絡させていただいた者です。現在のまさぞうさんの症状だと、障害厚生年金3級12号(身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害をのこすもの)に該当するとおもわれます、ただ主治医の診断書のフルタイムでの労働に問題ないとの箇所は、主治医に連絡して修正していただいた方が良いと思います。それと申立書は現在の、まさぞうさんの症状(痛み箇所、抗癌剤の副作用での歩行困難、その他細かく、全部記入してください)申請がうまくいきますよう応援してます。自分が申請した時も、診断書のかき直しが2回あったので、年金事務所には4回行って受理されました。
    それと、まさぞうさんの、今回の治験うまくいきますように。

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  3. 匿名さま ありがとうございます。

    主治医が書き直しに応じるかどうかは、微妙かなと思っています。結構患者のことは聞かない人で、自分の考えだけを話す人で、今回のことも趣旨を説明し、もらえるように書いて欲しいと頼んだのですが、何を言っても無駄という感じでした。

    ということもあり、転院したいと思ったのですが、結局はそれが治験にもつながり、延命できたと思っています。

    主治医のところに通っていれば、今頃は苦痛で悶え死の準備をしていた頃かなと思います。

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  4. まさぞう様
    例の新しい病院が見えるという描写から、線路のすぐ北側にお住まいだと想像しています。私は線路を挟んだ南側です。あの病院は、前評判の高かった割には医師の集まりが悪く、オープンの時期が遅れ、苦労したという噂です。でも確かに一度はあそこの患者になってみたいという気にさせますね。
    ただ、自分の死に場所としては、まさぞうさんとは違い、ああいう近代的な所より、例えて言えばO・ヘンリーの「最後の一葉」の舞台になっている病院の方が、私にはふさわしいと思っています。
    私も不治の病を宣告されてから、死についての見方が、健康だった時から、随分と変わりました。人間と人工頭脳の差は、つまるところ死を自覚するかどうか、にあると感じている今日この頃です。
    それにしても、同病でご近所に住みながら、選ぶ対処法が違ってくるものなのですね。私は年金事務所が歩ける距離にあることも知りませんでしたし、治験を受け付ける病院が通える範囲にあるのも知りませんでした。(南にある市の公立病院でしょうか。)私は最初は隣の駅の近くの病院(ただし自宅近くの駅まで送迎バスが来ている)に半年お世話になった後、私立の大学病院に転院しました。駅から市バスで1本ですし、混んではいますが、何よりもお医者さんも看護師さんも事務員の方も、皆優しい人が多いので、気に入っています。
    私は癌が告知された日には既に全身の骨に転移があった(D2)ことを思えば、2年半生き長らえたのは幸運だったのかも知れません。
    お互いに頑張りましょう。

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  5. まさぞう様
    以前に一度コメントさせていただいた者です。72歳の父が9ヶ月前にD2スコア8、骨転移ありで、カソデックスが3ヶ月で効かず、現在アビラテロンの治験を受けて1ヶ月になります。
    まさぞう様も治験スタートして嬉しいです。同じ悩みを持った人は、なかなか居ないので、聞いてもらえるだけで少し楽になれます。
    体調はどうですか? ここ数ヶ月とても苦しそうでしたが、アビラテロンを飲んで少しは体調よくなりましたか?
    父は、これはすごし効いてる感じだよ!とよく言っていて(多分頑張ってそう思うようにしてるのだと・・・)、そういう思いからなのか、骨の痛みも全然なくなったと言ってます。
    (ALPも1000近くですし、どうなのかと思っていますが、効いてるっていう気持ちが免疫を高めてるのかな?なんて思います)
    NK細胞でしたっけ? 最近よくTVでもやっていますが、笑う事で増える免疫細胞? がん細胞をどんどん食ってしまうらしいです!
    治験に関しては、アビラ以外もありそう?ですが、どこでやっているのか進行中なのか、まだきちんと調べられていません。
    これから時間を見て調べるつもりです。
    あと、骨の痛みにはゾメタが駄目なら、デノスマブというのが効くらしいですが、まさぞう様はもう試されましたか?
    余計な事かとは思いますが、木魚様と、同病で、とてもご近所で・・・たまたま出会ったブログで、なんか不思議なものですね。
    もう少し涼しくなったら、近くの公園なんかで、お話できたらいいですね! 
    (スミマセン・・全然関係ない私が余計な事言って・・・つい自分に置き換えて考えてしまいました。)
    9月からはよい季節となります! まさぞう様、アビラの効果が出ると信じています!免疫高めて一緒にがんばりましょう!

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  6. 木魚さま 年金事務所は、残念ながら溝の口です。南武線の駅を降りて、急坂を登った先にあります。健常者なら、何ともない坂道でしょうが、私には大変な道でした。

    治験の病院は、小田急を下り方面に乗って行った町にあります。私の主治医がK大病院の人だったため、紹介する先としてK大系列の病院が良いらしく、また科長もK大の先輩だったようで、紹介状はすんなり書いてもらえました。

    恐らく、木魚さんの通っていらっしゃる病院は、生田の山の上の大学病院と想像しますが、あそこはT大系なので、どうも紹介は上手くいかないようでした。

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  7. えつさま 私はまだ開始してから1週間なので、PSAが下がったかどうかはまだ分かりませんが、先週まで殆ど歩けなかったのが、今日は普通の姿勢で、背筋も伸ばしてゆっくりとなら歩けますので(痛みはまだありますが)、アビラテロンが効いているのだろうと思います。

    過去2ヶ月ほど、痛みでぼんやりしていたため、治験の調査など、全くできていません。但し、ネットでの調査には限界があるように思います。恐らくは、有名大学の病院の治験管理室に直接聞くのが一番良いのかもしれません。


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  8. まさぞう様
    情報をどうも有り難うございます。そう言えば3ヶ月ばかり前に出会った知人が西側に前立腺癌で実績のあるK大系の病院があると教えてくれたのを思い出しました。
    私の通っているStM医大は別の病気で何年もお世話になっていますが、T大系とは知りませんでした。癌が見つかった近くの病院の主治医はSW医大出身の先生でしたが、快く紹介状を書いて頂きました。もっともStM医大は紹介状なしでも断られたという話は聞いたことがありません。(初診料が必要かどうかの差だけ)。
    溝の口の年金事務所なら病気になる前に行ったことがあります。あそこは官僚的な対応ですが、駅を出てすぐのビルの上に年金の相談を受け付ける所があり、そこの人は有能で親切でした。
    えつ様が提案されておられるように、機会があれば直接お会いして情報の交換を来れば良いなあ、と思っています。























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  9. 木魚さま ありがとうございます。情報交換是非よろしくお願いします。ご都合のよろしい時に、メールアドレスまでご連絡を頂戴できれば幸いです。

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