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2012年5月14日月曜日

転院には失敗、何日か寝込むようになる

居住地の比較的近い病院に転院したいと思い、県内の某大学病院に、受診を申し込んでから1ヵ月以上過ぎた後に、漸く予約の日となり、予約時間の4時間後に担当医に会うことができた。大変混んでいた。いつも通りの混み方のようだった。

先方の先生から、当院は非常に混んでいるため、どこでも治療が可能な標準治療の患者の転院は受けていないこと、治験目的なら受けることもあり得るが、ドセタキセル無効の患者の治験は制限項目がかなり色々とあるため、対象となるかは別途確認しないと分からないとの答えだった。

後日主治医に転院を断られたことを告げるとともに、治験についての先方の真意について聞いてみたところ、治験については可能性はありそうなので、もし受けられるのであれば受けた方が良い、治験の対象になるかどうかは後日通知があると言っているので、それを待った方が良いとのこと。

転院が出来ないとなると、緩和治療目的の放射線照射は将来どこか別の病院を探さないといけない。また治験は同時に二つは受けられないため、久留米大のペプチドワクチン治療は即時中止しないといけない。治験の新薬も恐らくはいつまでも効く訳ではない。あくまでも延命効果が認められているというだけなので、いずれは効かなくなる。投与が打ち切られた後の治療はどうなるのか、不安が残る。

もし新薬の治験が駄目だとすると、ドセタキセルを引き続き続けることになる。副作用はどんどん悪化しており、薬も効かなくなり(とはいえ、ドセタキセルを完全に止めてしまうとPSAはあっという間に急上昇するだろうとのこと)、期待余命はかなり短くなりそうだ。

今回のクールでは運動は全くしていない。散歩程度、30分程度を数回した程度だが、散歩の翌日に寝込んでしまった。疲労感から動けない。歩けない。ずっと寝ていたら、何とか回復したが、投薬後2週間は安静にしていないといけないようだ。

久留米大病院で、PSAの上昇が不安であること、ドセタキセルの副作用がどんどんきつくなっていること、主治医からドセタキセル無効後の治験を勧められていること等を話したら、ペプチドワクチンの効果とPSAの相関性は必ずしもないのだそうで、ペプチドワクチンの効果が確認できていれば、延命効果はある程度あることが確認されているので、PSAの増減にあまり過度に悩むべきではない、との説明を受けた。一安心したが、「とはいえ、泌尿器科医としての立場からは、PSAも無視できないけれど」とのこと。

今後新薬の治験がもし可能だとなった場合には、どういう治療方針で行くのかを決めなければ行けない状況になりそうだ。自分の命に関わることだから、自分で決め、後で後悔しないようにしたい。

体調の悪化は心にも影響する。余命があとどのくらいなのだろうか、随分と思い悩んでしまった。

区役所通りのマロニエ(栃の木)が今年も満開になったが、通行人は誰も気にしていない様子。来年もまた見られると良いな。


13 件のコメント:

  1. はじめまして

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  2. はじめまして
    我が家でのことの始まりは2ヶ月前
    主人がオシッコが出ない・・からはじまりました
    近所の泌尿器科からその日のうちに県の総合病院へ 即 検査入院
    PSA4000?! どうしちゃったの? なにか気づかなかった?と先生に言われました
    (気づいてたらもっと早く来てるぜ・・)
    リンパ節転移 骨シンチも骨盤 背骨は真っ黒 肋骨と頭蓋骨にもてんてんと影あり
    なにがなんだか解らないまま前立腺癌D2
    末期がん・・・・・
    毎日毎日ネットの中をウロウロする私 覚悟をきめようとする主人
    おきまりの治療が始まり ゾメタの点滴のために歯科検診 一本抜歯したのでゾメタは3ヶ月先になちゃいました 腰痛もでできたのに・・・
    主人は56歳 あと何年?・・・・
    だいすきなダーリンがいなくなってしまうなんて ・・・・
    しゃんとしてる振りしてオロオロする日々です

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  3. 磯つぶさま はじめまして。コメントありがとうございます。

    ご案内のとおり、突然病魔は襲い、そして前立腺の末期がんとなると治癒の方法も未だ知られておらず、延命治療となります。重篤な病気です。でも、他の癌に比べれば、比較的ですが、ゆっくりと悪化するため、70代後半、80代であれば寿命を全うすることも可能とされています。

    とはいえ、ご主人は私と同じ56歳ですので、ご心配と思います。不安は本人よりも、残される側の方が大きいのかもしれません。

    治療にはご家族の方のご協力が不可欠です。仕事、家事と両立させるのは、次第に困難になると思います。

    余命については、ご案内のとおりです。日本ではまともな統計がないため、全国統計ではなく、ある病院(恐らくは、がんセンター)の統計という場合が殆どで、患者の年齢が分からないので、実態は実のところ、あまりよく分かりません。主治医によれば、またネットでの知識ですが、ドセタキセルで、治験の時代から数えて、10年以上治療されている方もいらっしゃるようです。一方で、若いほど、予後は悪いとの経験則もあるようです。

    また、予後がどうなるかには、良い医師、病院とめぐり会うかどうか、家族の協力がどこまで得られるか、財力、運など、色々な要素が絡むと思います。

    治療を始められて2ヶ月ですので、考える時間はまだまだ沢山あると思います。ご家族が普段どおりに明るく患者に接することが出来るかどうかで、患者の治療のしんどさ、心持ちは大きく変わってくると思います。特に家計の大国柱である場合には、(私と違って)残された家族の収入のことも心配しなければなりませんから、そうは仰らないでしょうが、相当に不安を抱えていらっしゃるだろうと思います。

    私の母親が良い例ですが、彼女は40年前くらいから精神を病み、口癖のように「私は不幸だ、不幸の元は夫と息子だ」、と言い続けて来ました。私は彼女を不幸にしているとは思いませんでしたが、幸い大学へ進み、実家から(母親から)離れることが出来たので良かったのですが、家族はとても不幸な気持ちでした。彼女は家事も放棄し、自分の仕事(働いていました)以外は拒否し、家は最後にはゴミ屋敷状態となりました。もし、彼女が、周りを巻き込むような欝状態にならなかったら、父親の人生はどんなに明るく変わっただろう、と最近考えます。明るい人が妻だったら、彼の人生はどんなに幸せだっただろうかと。

    ご主人が病気で、重篤な治癒不可能な病気で、徐々に悪化するかもしれない可能性を考えると、不安な気持ちで一杯におなりかもしれないと思います。それが自然な人の気持ちだと思います。でもそうした気分、気持ちは、ご家族には直ぐに伝わりますし、伝染もします。病人は、体の具合が悪いと、気分も落ち込むものです。もし、患者以外のご家族全員が、暗澹たる気持ちでいらしたら、患者の気持ちは更に落ち込んでしまうと思います。それはまた体の状態も悪くする悪循環になりかねません。一般に、一家の大国柱は責任感も強いので、病気になったことでご自分を責めるかもしれません。

    ですので、是非奥様だけは、「振り」で十分ですので、しゃんとしていらして下さい。普通に、いつものように、明るく、接してあげて下さい。

    「早く良くなると良いね」「早く楽になってね」といった、恐らくは末期癌に対する無知から来るような見舞いを言う思慮の足らない親戚や友人は、出来れば患者から遠ざけましょう。

    ご主人の体の動くうちに、良い思い出を沢山作って下さい。

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  4. 現在治験中なのはおそらくですが、MDV3100、TAK-700、カバジタキセルだと思われます。(TAK-700以外は間違ってるかも知れません。)製薬会社の目標としてはいずれも2014年度あたりを想定しているようです。いずれの薬も効き目が結構あるようですので、私の身内もそうですが、まさぞうさん、それにこちらにいらしている全ての皆様の中で治験を希望されている方が受けられることができることを祈っています。
    デガレリクスはまた一般販売の見通しなどが発表されたらお知らせに来ます。

    いろいろな思いがありますが、上手に言葉にすることができません…。

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  5. 返信ありがとうございます
    解りきっていることでも文字にして少しはき出せただけでもちょっと脳みそがクリアになった気がします
    ネットの中をうろつき過ぎて 情報過多で朦朧となってしまいました
    結局自分たちで決めて進んでいかねばならないのは解っているのです
    いちばん怖くて怖くて仕方ないのは主人なのです かわいそうに・・
    一生懸命平静を装って会社に行ってます

    アドバイス ありがとうございました
    頭の中のぐちゃぐちゃを整理していただいたような感じです
    思慮の足りない親戚にはもうやられちゃいました 主人の実兄に検査入院の保証人をお願いしに行ったら数年前に亡くなった叔父が前立腺癌だったこと 歩けなくなり 寝たきりになり最後は床ずれができ大変だったらしいこと 保険のきかない怪しい高額治療の延命はムダに苦しむだけだし家族のためにもならない・・・
    私は行かなかったからほかに何を吹き込まれてきたかわからないのだけれど弟になぜそんなことを言えるのか絶対理解できない
    主人も兄のことがいまひとつ好きではないらしいがやはり兄は兄 云われたことは頭にはりついたようです

    主人と私と二十歳の大学生の今は東京に住んでるむすこが一人・・・まだ始まったばかりなんですねー・・・・・

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  6. このコメントは投稿者によって削除されました。

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  7. まさぞうさん、しばらく更新がなかったので心配しておりました。

    私の場合もそうですが、これからの治療については、非常に悩ましい問題ですが、自身の判断で決めて行かなければなりませんよね。医者が責任を取ることは、まずありませんものね。

    私は、病院のミスでTAK700の治験開始日が2週間延びてしまい、結局6月からとなってしまいました。
    PSAは900ぐらいになっています。
    今は何もできなくて(やる気が起きなくて)ほとんど横になっています。

    しかも、治験を行う病院は隣県なので、こんな状態で通えるのかといった不安もあります。

    治験が始まっても、プラセボ(偽薬)だったらとか、新薬に当たっても効果がなかったらどうしよう、等々ひどい不安を抱えています。食欲もどんどんなくなっています。
    でも、自分で決めた道なので、耐えるしかありませんが。

    まさぞうさんがおっしゃるように、体調はもちろんですが、心の問題も非常に大きいですね。
    是非、じっくり考えて悔いの残らない決断をしてください。

    《追伸》
    私も、まさぞうさんに刺激され、生きざまを残しておこうと思い立ち日記を始めてみました。
    過去から始めましたので、まだ現在までたどり着いていませんが、徐々に更新していこうと思っています。よろしかったら、覗いてみてください。URLは以下の通りです。

    http://attheendofmylife.blogspot.jp/

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  8. 磯つぶさま

    おはようございます。前立腺癌の患者は、男性で、高齢の方が多いためか、患者団体もなく、ネット情報も少なく、情報交換の機会があまりないとされています。乳癌とはかなり差があります。

    私が通っている病院では、他の患者に会うことはまずありません。転院を望んだ一つの理由は、大学病院は患者が多く、患者が集まる談話室もあり、話し相手が見つかるかなと思ったこともありました。(ところが、長い長い待ち時間に、どなたも会話されている様子は全くありませんでしたが。)

    久留米大の待合室は、ほとんどの患者さんが(何故か)ご夫婦でいらしていて、奥さん通しが良く情報交換をされていました。患者通しはやはり話しにくい雰囲気です。重い患者(私もその一人)は、あまり情報交換をしたがりません。薬が効いていないことなど、後ろ向きな情報交換になってしまうせいでしょうか。

    待合室は、プライバシーが筒抜けになるので、話す場所として適当かどうか、というのはありますが、同じ悩みを持つ人が恐らくは見つかると思います。

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  9. じろうさま

    情報提供ありがとうございます。一時的でも、ドセタキセルを休薬して、その間にPSAを下げられるような治験薬があれば良いのですが。

    しかし、近所の大学病院の初診に辿りつくだけで、大変な時間と労力が必要だということが良く分かりました。元気なうちでないと無理だと思いました。

    主治医に、今までのカルテ等を用意してもらうだけで、約1月必要でした。大学病院で受診の希望を出して初診まで1月かかりました。治験が可能かどうか分かるまで、更に1月以上待つ必要があります。あれこれ時間がかかるのにはびっくりしました。気力と体力がないと、治験には申し込めません。

    癌難民になるにも、体力と気力が必要なんですね。

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  10. まさぞうさん、しばらくの間更新がなかったので、心配しておりました。
    体調悪かったのですね。お大事にしてください。

    私もそうですが、治療に関しては、最終的に自身で判断・決定しなければなりませんよね。医者が責任をとることは、まずありませんものね。

    私ごとですが、病院の単純なミスで、TAK700の治験の開始が2週間延び、結局6月からになってしまいました。
    病院に文句を言っても何の解決策にもならないのて耐えましたが、本音は「こんな単純な条件判断を見逃して、人の命がかかっているという認識が本当にあるのか!」と怒り心頭でした。
    PSAは900近くになっていました。

    今、何をする気力もなく1日家でごろごろしている状態です。
    治験が始まっても、薬が偽薬であったらどうしようとか、新薬に当たっても、本当に効果があるのか等々、いろいろな不安を抱えています。

    まさぞうさんの言うとおり、体調もそうですが、心の問題(気力)も非常に大きいと思います。
    でも、治療方法を決断したのは自分であるため耐えなければなりません。

    まさぞうさんも、今後の治療については、じっくり考えられて、少なくともご自身で悔いの残らないように決断をしてくださいね。

    《追伸》
    私も、闘病記を残してみようと思い、ブログを始めてみました。病気の発見から更新していますので、まだまだ現在までたどり着いていませんが・・・。
    拙い内容ですが、覗いていただけたら幸いです。URLは以下の通りです。

    http://attheendofmylife.blogspot.jp/

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  11. まさぞうさま

    今日も主人は仕事に行きました
    いつまで行けるのかな?・・

    財力ねー たしかに・・
    癌保険の一時金は医療費だけに使うとしてどのくらいもつのかしら?
    家のローンも残ってるぞ
    息子の大学もあと二年あるぞ・・
    うーーーーーーん (ーー;)

    私の祖母がやはり 私は不幸だ・・と言う人でした 祖父はそれなりの社会的地位にあり 近所の方々が綿や麻の野良着を着ているときも絹の着物を着てたそうです 祖父もそんなに性格悪そうには思えませんでしたけどねー 80歳過ぎても来客に うちのおじいさんは若いとき女遊びをしてわたしは病気をうつされた そのせいで・・など言っておりました 私は高校生くらいになると 祖母をなんてかわいそうな人だろう せっかく長生きしてるのに・・と思うようになり私はそんなこと思わないぞとなんとなく考えるようになりました
    そろそろお迎えがくるころには
    おもしろかった!(^_^)v
    と思うことを今から決めてます
    幸せでも不幸せでも
    おもしろかった!ならアリだとおもってます

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  12. まーさんさん 同じ経験をしている方がいると思うと、心強いです。HPおじゃましてみます。

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  13. 磯つぶさま おはようございます。

    お金は癌患者が一番悩む問題のひとつのようです。生活設計が大きく変わり、働けないのに、出費は大変になるからです。

    長生きするには楽観的に生きる必要がありますが、現実はかなり厳しいというのが実感です。

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